弟切抄 森山光太郎

帯より

源範頼29歳

頼朝を殺すべきか

義経を殺すべきか

決断の時が迫っていた。

武士政権誕生の裏ドラマ 悲しき歴史ドラマ

目次

序章 武士にあらざれば

第一章 血脈

第二章 鎌倉の主

第三章 偽りて

第四章 扇

第五章 猛き者

第六章 将に非ず

感想

まず範頼って誰だっけ?

からスタートです。

鎌倉時代といえば源頼朝、義経ですからね

作中では、頼朝を四郎 範頼を六郎、義経を九郎という場面があります

これがあると兄弟関係がとてもわかりやすいですね

で肝心の中身ですが

頼朝は武家社会を

義経は天皇中心の社会を

範頼は友がいる社会を

目指すので

そりゃ意見が全然合わない。

特に頼朝と義経

義経の活躍を嫉妬した頼朝が・・・みたいな流れで歴史を教わった気がするけど

そんな簡単なものじゃなかったです。

そしてここにロマンがあるから面白いです。

さらに真ん中に挟まれる範頼がいい役をしています。

実は要所の戦をコントロールしていたのは範頼

っていうところが面白かったですね。

戦略家ここに健在でした。

平家への見方もかなり変わりました

清盛なき後の、平家は没落気味でとにかく西へ逃げまくる

みたいなイメージしかなかったけど

その平家の中にも超つよいやつがいて・・・

なんてことは考えたこともなかった。

そしてその強い奴が最後は潔く海に消えていく

儚さが半端無いです。

清盛の頭のキレも半端無いです。金稼ぎのプロです、

なんでこの本を手に取ったかと言うと、見やすいところに飾られていたからです

大河ドラマでこの時代のことをやっているのに読んで気づきました。

あの飾り方には意図があったのだと

最後には頼朝の忠臣として北条泰時が出てきます

(頼朝が泰時に範頼を超える男になれというところも面白い)

範頼なんて人物は知らなかったけど

この本を読んで見方がかなり変わりました

歴史観が何よりも深まった気がします。

大河みようかなぁ。

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