碆霊の如き祀るもの 三津田信三

怪異と怪異が重なりあって

人がどんどん飲み込まれていく

一体この村では何が起こっていくのか

このシリーズを読んでいて

刀城言耶ってかなりいい探偵だよなと改めて思いました。

こういう小説に出てくる探偵って犯人を絶対暴くけど

言耶くんは一概にそうしない。

場合によっては知らない方がいいよねっていうことで

犯人を言わないこともある

でも冷静に考えたらそうだよな

だって自分のその一言でさらに誰かを傷つけてしまうし

犯人も死んでしまうかもしれない。

優しさというか一般人ぽいというか

この匙加減がとても面白いところだなと思いました。

今作は山奥そして海が舞台

数多くの怪異がなぜ起こるのか

ほとんど解決されないまま終わります(笑)

いや解決されているのかもしれませんが

私は読み解けなかった。

最後のメモに70個も謎が羅列されて、ちょっと解決して終わり

というモヤモヤ感が残っています。

あとは読者が読んで考えなさいよというスタンスなんですかね。

そして最後の終わりが本当に衝撃的

今までなんだったの?

という感じです。

言葉遣いが巧みで

まるでそこに行ったかのような錯覚を覚えるほどです。

物見櫓も洞窟も、険しい山奥もなぜか想像できる。

竹林宮もです。

それがこのシリーズの面白さでもあります。

次回作はどうなるのか

楽しみです

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