invert 相沢沙呼
前作のmediumを読まずにチャレンジ
それでも十分にこの世界観に入ることができます。
すごく読みやすい。
犯行の動機に共感してしまう部分もありますが
主人公の翡翠にそこはバッサリ切られてしまいます。
それがある意味心地いい。
話の進み方が古畑スタイルなのが妙に気に入りました
最後の話はコンフィデンスマン並みに裏をかかれます。
つまりすごく面白い。
驚きが止まらない感じです。
登場人物紹介
目次
登場人物紹介
主人公 城塚翡翠
観察眼が非常に優れている
容姿可憐
頭の良さがバレないように
自分を偽ることができる
変幻自在
主に相手に取り入る、もしくは反発させて煽ることはお手の物
先の先まで考える力がある
他の探偵と比べると力は相当高い
だが感情的になる一面も
いやそれすらも演技かもしれない
誰も彼女の真の姿を知らない
相方 千和崎 真
翡翠の助手的役割を担う
人の扱いに長けている
書類整理が主であるが、時々翡翠役をやらされることも
実戦として嫌な役回りをされるもこなすことができる
地味に能力が高い
翡翠に常に翻弄されるも悪い気はしていない
関係性が非常に気になるところ
男かと思っていたが女だった
雲上の晴れ間
狛木繁人
中学生時代に吉田直政に怪我をさせてしまう
それ以来ずっと吉田に虐げられる日々を送ることになる
陰キャラである
吉田がいなくなったことで
いい人生が待っているかと思いきやそう上手くはいかない
今まで女性と絡んだことがなかったので
急に隣に引っ越してきた翡翠に好意をもってしまい
舞い上がってしまう。
そして最後には
泡沫の審判
末埼絵里
母親の激務を見て教師にはなりたくない
と思いつつも
気づいたら後を追っていた。
責任感があり子ども思い。
自分の仕事に誇りを持っている様子も見られる
被害者が非道すぎて
誰しもが犯人に同情してしまいそうになるが
翡翠はそれを一切許さない
完全犯罪を目論み、人を殺しているのにその後をのうのうと生きることは許されないのである
信用ならない目撃者
雲野泰典
元刑事で探偵
裏にかなり太いパイプを持っている
コールドリーディングを駆使し人を見抜く
自分のためなら人殺しをなんとも思わないサイコパス資質あり。
今作の犯人の中では一筋縄ではいかない感じだが
翡翠はさらにその上を行く
このやりとりが非常に面白く
今作の目玉となっている。
先に亡くした妻への思いは本物であった。
終わりに
話の進み方が古畑任三郎。
自転車で登場すればよかった?と
翡翠が言っているシーンがあり、これはまさかと思ってしまった。
犯人が最初からわかっている故に
犯人が徐々に追い詰められていく様子がわかり、そこがおもしろポイントとなっている。
売れている理由がよくわかる本です