本性 伊岡 俊
目次
内容紹介(出版社より)
40歳独身の尚之は、お見合いパーティで《サトウミサキ》と出会う。彼女の虜となり逢瀬を重ねる尚之だが、結婚の話が進むにつれてミサキは不審な行動を見せ始める。一方、若手刑事の宮下は、一匹狼のベテラン・安井の相棒として、焼死事件を追っていた。単純な火災事故のはずが、安井だけは裏に潜む事件を確信しておりーー。関わる者を必ず破滅させる女、その正体とは? 全ての謎が繋がるとき、あなたを再び衝撃が襲う!
目次と簡単紹介
第一章 お見合いパーティー 梅田尚之
40歳、独身、私立高校教師の梅田 親の金やコネを使い目的もなく生活していた。やたらと自尊心が高い。お見合いパーティーでみさきと出会い、女にのめり込み、気がつけば借金が膨らんでしまう。過去に生徒と関係を持ってしまうなど後ろめたいこと多数。そんな中、みさきが自宅の生花教室の生徒になる。母に近づいたのには理由があって・・・。
第二章 無垢材のローテーブル 小田切琢磨
小谷のいとこ。ファミレスで名ばかりのバイトリーダーになり仕事に忙殺される。そんな中、みさきが客として現れる。気に入られて色々なものを買ってもらう。高級の無垢材のローテーブルもその一つ。しかしそのテーブルがある事件の引き金となる。
第三章 サボテンの花 青木繁子
青木茂子は認知症をわづらう一人暮らし、そこに茜という女が解除人として入るこむ。それだけではない、みさきもなぜか入り込み
茜とバトルになる。繁子には大きな秘密があって・・・。
第四章 同窓会 小谷沙帆里
お見合いで結婚した男がある日急に死んでしまった。その保険金が下りるのを今か今かと待っている。そこにみさきが現れて、後ろめたい過去があるのを暴かれて保険金の一部を請求される。しかし、みさきのいうことを聞かずに最後に襲われてしまう。
残り四章は警察側の目線で犯人に迫る
第五章 ドロっと濃いアイスコーヒー 宮下真人
第六章 スポーツ新聞と仕出し弁当 安井隆三
第七章 アンケート 宮下真人
第八章 団地の獲物 安井隆三
感想
一見バラバラに見える事件が全て繋がっていた
とても面白かったです。
第一章を読み終えた時には
『? どういうこと・・・」
それは第四章を読み終えるまで続きます
少しずつ繋がりが見えてくるんだけど
まだぼんやりとしていたから
「このままどうなるの?」って感じでしたが、
後半四つで見事に回収していたように思います。
まさか安井さんまで関わりがあったとはという感じです。
そして謎のエンド。
この後がとても気になります。
宮下さんは他の作品でも出てきていますが、
この事件に触れた何かを残しているのでしょうか
そこをよく読んでみたいと思いました。
過去の罪からは逃れられないということがよくわかります。
なんか最近あったあのいじめ事件を思い出してしまいました。
下手したらリアルにこの事件起こってしまうかもしれないですね。
小説の中だけにとどめておいてもらいたい。
「人を呪わば穴二つ」