日本の論点 2022〜2023
なぜニッポンでは、真面目に働いても給料が上昇しないのか。
大前さんの本は今の社会状況を知る上で必読の書と言えます。
最低限の知識として仕入れ
あとは自分で調べて真実を探る、そして考える。
とてもいい本です
読んでいて面白いなと思った章を紹介します
目次
PART1 「安いニッポン」にこれからの課題の全てが凝縮されている
30年も給料が上がらないという異常事態
2002年から平均給与は0.4%しか増えていないのに対し、物価は2.7%増えてる。実質的にマイナスなのだ。
日本企業では、デジタル化を進めても関節部門の人数は減っていない。デジタル化によって10人分の業務を一人で担当できるようになっても職場の人員は10人のままだ。
国を挙げて改革に取り組んだのはドイツ。ミドル世代のリカレント教育、若者にはマイスター制度。21世紀型へシフト
日本では中学、高校、大学で21世紀型の教育になっていない
答えのない時代の人材育成には私塾が必要だ
デジタル時代に他人の真似をしたりカイゼンしたりしても先行者にはまず勝てない。デジタル大陸での競争を生き抜くのに必要なのは進むべき方向性を定め、ゼロからイチを創る能力である。
先生はいらない。ディスカッションしながら合意形成を図っていくというのが21世紀の教育スタイルだ。クラス討論を円滑に進むような役割を担うのがファシリテーターだ。
新型コロナウイルスによる人工流出で日本の不動産価格はどうなるのか
新型コロナで、東京から脱出する人が増えている。7月以降は転出超過が続いた。
ただし、資産価値のある都心の高級マンション価格はむしろ値上がりしている
未曾有の大事故から10年。現在も福島が抱える3大問題
① 廃炉は難しい
メルトダウンどころかメルトスルーの可能性が高い。溶け落ちた核燃料(デブリ)は炉心を突き抜けて直下の底に固まっている。塊の中心部を冷やすのが非常に難しい。燃料デブリに近づくほど放射線量が高くなるので、遠隔ロボットやカメラを投入してもすぐに劣化して壊れてしまうのだ。
② 汚染処理水の海洋放出
フランスは日本とは桁違いな量のトリチウムを主として流しているし、福島の汚染処理に批判的な韓国も自国の原発から出たトリチウムを日本海や大気中に放出しているのだ。
近海ではなく長い放水管のようなものを設置して太平洋の沖合に放出すれば、海流の影響ですぐに拡散する
③使用済み核燃料処分
使用済み核燃料からプルトニウムを抽出して再利用するプルサーマル技術やウランの利用効率を飛躍的に高める高速増殖炉などの開発政策は資源の有効利用を謳いながら、実は核兵器の燃料であるプルトニウムを国内に蓄えるための口実でもあったのだ。しかしもんじゅが廃炉になり、プルサーマル計画は頓挫した。
なぜテスラは時価総額でトヨタをこえ、世界ナンバー1自動車メーカーになったか
100年に一度と言われる自動車業界の変革期を象徴するキーワードは「CASE 接続 自動運転 共有 電気自動車」と称される
次世代技術を先取りしたユニークな取り組みが市場で高く評価されている。
EVの独壇場ではない未来もあり得る理由
航続距離が限られていてチャージに時間がかかるEVは長距離に向かない
その点HVの車のほうが優れていると言える
感想
他にもイスラエルの問題、中国国内の問題、ブレグジット問題など
世界各国の状況を知ることができます。
世界情勢を知りたい人にお勧めします。