浮雲心霊奇譚 赤眼の理 神永 学
目次
内容簡単紹介と感想
1 赤眼の理
舞台は江戸時代
主人公の八十八と憑き物おとしの浮雲が出会います
八十八の姉さんのお小夜が用事を遅く終え帰宅途中に女の泣いている声を聞きつけます。
気になるお小夜
どうやら長屋の端からその泣き声が聞こえる気がする。
開けてみるとそこには女の幽霊がいて取り憑かれてしまいます。
変貌したお小夜に困惑する八十八
憑物落としとして評判の浮雲を訪ねに行き、解決への協力を依頼します。
でも見事に拒否されます。
「めんどくさい、なぜ俺が?」
「ん?お金でるの?」
「しょうがないなぁ」
みたいなくだりは完全に八雲と一緒です。
男が男に頼み込むところにこの作品の面白さがあります。
なんだかんだで協力してくれる浮雲
最終的には解決してくれるのですが、
「解決するには八十八、お前の覚悟が相当いるぞ」
のところが今回の一番の見どころ
幽霊と八十八がどう関係してくるのか
なぜ絵師になろうとする八十八が親から止められているのか
最後に1本につながるところがさすがです。
2 恋慕の理
八十八は用事を済ますのに時間がかかってしまい、
夜遅くに帰宅することになってしまった。
河原の柳の近くに佇む女の様子が怪しい
追っかけてみえると武家屋敷の前でとまる
女は扉をすり抜けて中に入ってしまった
あっけにとられていると武家屋敷の娘に不審人物と間違われてしまう
なんやかんやの最中に
屋敷の中から悲鳴が聞こえて・・・・。
まさかの今度は八十八が巻き込まれるパターンです。
心霊現象を解決するには浮雲さんに頼るしかありません
そこでまた例の押し問答が
最終的には金
流れはかわりません
武家屋敷の娘である伊織
その兄の新太郎が幽霊騒動からずっと眠ったままで起きない事件発生
実はそこには男の恋による嫉妬が関係してたのです
嫉妬心を見事に一喝する浮雲
女心を弄んだ男を成敗する浮雲の友達玉藻
両者の活躍が光る回でした
八十八が伊織を守る場面もあり、これはもしや・・・・。
次回に期待です。
3 呪詛の理
今度は新太郎が夜中に目を覚まします
井戸に女の幽霊がたっているところを目撃
事件は井戸でつながった隣の家で起きていたようです
当然この心霊現象の解決は伊織を通じて八十八
そして最終的には浮雲です。
おきまりですね。
事件については割愛しますが
この回でおそらく今後の敵になるであろう
狩野幽徳なる男が登場します
人の悪意を増幅させ
犯罪を起こさせる悪魔の男です
八雲でいうあいつの登場です。
今回は敗北という形になるのでしょうか。
そこは読み方によると思います。
続編が気になります。