野良犬の値段 百田尚樹
あらすじ(上下巻裏表紙より)
突如ネット上に現れた謎の「誘拐サイト」。誘拐されたのは、身寄りのない六人のみすぼらしいホームレスだった。果たしてこれは事件なのか、イタズラなのか。半信半疑の警察、メディア、ネット住民たちを尻目に「誘拐サイト」はなんと、被害者たちとは何の関係もない、大手メディアに身代金を要求する。前代未聞の「劇場型」誘拐事件が幕を開ける!
最初は愉快犯の可能性も疑われていた「誘拐サイト」だったが、ある事件をきっかけに、一気に凶悪な姿を見せる。犯人の要求はエスカレートし、新聞社やテレビ局を恐怖に陥れる。果たして犯人の本当の狙いは何なのか?誘拐犯、警察、メディアによる三つ巴の駆け引きの末、事件は驚くべき結末を迎える──。息もつかせぬ怒濤の一気読みミステリー!
アマゾン販売ページより
感想
下巻の入り方がとても良い
視点の変化が目まぐるしい
だから面白い
どちらかというと犯人側に肩入れしたくなる作品で
犯人になってしまう気持ちとてもわかります。
最後の展開はドキドキが止まらない感じでした
先の先の先を読んだ◯●側の勝利となりました。
とても清々しい結末です。
それで終わらずに
最後の最後に鈴村が気づくところがまた良い
あと、佐野光一がいることで物語に膨らみがで出た気がします
Twitterのフォロアーを伸ばしたい気持ちわかるなぁ
最後はびびってしまうというのも現代人の心をリアルに捉えているなと思いました
警察、民間の会社が共に犯人に踊らされている様が実に巧妙に描かれている
フィクションの中にノンフィクション事例がいくつも混ざっているため
イメージがより湧きやすい
匂いすら本から漂ってくる気がしました
とても楽しい小説でした
一気読み不可避です。
マスコミの在り方一つであっという間に人生が変わってしまう
一度底辺に落ちたら、ほぼそこから這い上がることはできないという
現実社会の厳しさを感じました。
にしても犯人側の頭の良さ半端ない