毒を売る女 島田荘司
目次とメモ
毒を売る女・・梅毒に侵された隣人。それが気になって主人公はノイローゼに。
乾いた都市・・ホステスの女に入れ込んでしまい全財産を溶かす。最終的には別れを告げられて・・
糸ノコとジグザグ・・深夜のラジオに自殺予告。リスナーに協力を求め、自殺者を探す
ガラスケース・・職場で使っていたガラスケースを引き取った主人公。カエルの玉を入れて育てていくとそれがなんと進化の歴史を辿っていって
バイクの舞姫・・付き合っていた女が自ら命を絶ってしまった。元カノらしき人物がバイクに乗って目の前に現れて追っていくうちに
ダイエットコーラ・・ダイエットコーラを発明し、莫大な資産を手に入れた主人公。良質な睡眠を求めるため、常に1日の時間が一定になるように各国を移動することを決意するのだが・・・
土の殺意・・お金持ちになって自分の土地を広げるのは一見良いことのように思えるが、税金の関係で実は・・・骨肉の争いが起こってしまう
数字のある風景・・全てが数字に見えて、未来を予言していると感じる主人公。数字が見えない周りの人たちを見下した結果・・・。
感想
題名の毒を売る女が凄まじかった
妬みの恐怖が具体的に描かれていた。
これこそ人間という感じ。
特に妄想に取り憑かれている様が怖かった。
取り憑かれるという状況は誰にでも起こりうるので
この主人公がいつ自分になってもおかしくないよなと
自分ごととして捉えてしまった。
あまりのスリルと大どんでん返しに見事にやられたなという感じでした。
ホステスに入れ込む男の話の伏線回収も見事だった
トイレからチラリと見えたお尻のほくろにまさかこんな意味があるとは。
面白ポイントでした。