サイコパス 中野信子

感想

サイコパスといえば、

私が思いうかべるのは

悪の教典に出てくるあの教師です。

あれでサイコパスっていう言葉を認識した気がしています。

「とにかく自分さえよければいい。」

どういったらあんな思考回路になるのか

疑問に思ったのでこの本を読んでみました。

 

まず、サイコパスの研究が多くされている中で、

いまだにサイコパスになる原因が先天的なものなのか(遺伝、人相学)

環境によるものなのか(犯罪を犯して監獄にいる人たちを調べた結果、父親不在70%、両親が揃っていると30%以下)

答えは出ていないとのことです。

ただ遺伝の可能性も捨てきれないというところが一つのポイントになっています。

 

この本の結論としては以下の2点

・脳の機能については遺伝が大きく関わっているということ

・環境が引き金となって反社会的行動高める可能性があるということ

サイコパス自体の存在は昔から100人に1人くらいの割合でいたそうです。

特徴に頭の回転が速い、雄弁である、一般の人としゃべり方が異なることが挙げられています。

また、恐怖や不安を感じにくい特性を生かし、

革命の指揮などに向いていることがわかりました。(毛沢東、ピョードル大帝、スティーブジョブズ?)

率先して危険を顧みずに行動できるからこそ、

人類の発展に寄与してきた存在と言えます。

 

最後に著者は「反省できない人もいる」

「罰を恐れない人もいる」(つまりサイコパス的な存在)ということを受け入れがたいが受け入れなければならないとし、

単純に排除するのではなく、共存できる道を探すことが人類の発展につながるとまとめていました。

 

うーん。なるほど。

と浅い感想しか抱けない自分が情けない。

世の中にたまに信じられないような事件が起こるけど、

ある程度は起こるべくして起こっているのかもしれません。

その原因を考えたってわかるわけないですね。

環境か遺伝かわからないんだから。

 

雑学として

・ルールの隙間をついて利益をあげようとする人たちのことをフリーライダーと言う。
こういう人たちがいることで集団の結束が高まる。(排除しようとするから。そういう風に脳に機能として組み込まれている。)
・反社会的行動は、17歳でピークになり、普通であれば20歳から減少していく。
・ヤノマミ族はサイコパス生きやすい環境。人を殺したり、うそをついて自分を大きく見せようとした方が成功するから。一夫多妻もあり
・人の脳は信じる方が幸せを感じる。疑うことは疲れることだから信じておいた方がいいということ。そこをサイコパスはついてくる。

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