ヤル気の科学 行動経済学がおしえる成功の秘訣 著 イアン・エアース 訳 山形浩生

感想

やる気を起こすには何が必要かという問題提起から始まり

コミットメント(契約)とインセンティブ報酬)が大事であると

筆者は考えていたようです。

ただ事例によってインセンティブの使いわけが大事であるようです。

 

失敗したら罰金という契約(悪)をしても逆にお金さえ払えば失敗してもいい

という印象をあたえるし、

ねずみをとった分だけ報酬を与える(良)にしても、

ネズミを増やそうとする人もでてくるといった例を

細かく交えながらコミットメントとインセンティブ関係性を説明していました。

 

「お金を預けて、失敗したらあなたの嫌いな団体に寄付しますよ」や

「失敗したら事前に預けておいた恥ずかしい写真をばらまくよ。」は

結構うまくいくという話が面白かったです。

 

この本を読んで自分に生かせそうだと思ったのは、

人間は残りの数字を示したほうが動いてくれるというところで、

協力してほしかったら現在〇人よりもあと〇人の方が良いというところです

また、

目標を達成したら〇をあげるではなくて、

くじをひける権利(確率報酬)のほうが、

より被験者は行動したいという意欲が高まるというところです。

 

損失フレームだとリスクを高いものを人間は選びがち(600人人質がいたとして400人しぬか3分の1でみんな助かる

利得フレームだとリスクの低いほうを選ぶ(200人助かるか3分の1でみんな助かる)

この理論も実生活で使えそうだなと感じました。

 

成功は望んでいたものを得ること 幸福は得たものを望むこと

この言葉が最も自分の心にのこりました。

 

こういう経済学の本を読んだのは初めてでした。

読むのに一週間かかった。

つらかった。

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